怖い話・不思議な話



うとうと、とんとん

中学生の頃、夜11時に家を抜け出して、夜釣りに行きました。
その日は釣り場に着くまで、着いてからもいろいろ不思議な事があったのですが、
それはまあ、また今度・・・。
釣り場は発電所をすぎて沼と葦しかない干拓地を自転車で4キロくらい走った海岸です。
釣りを始め、2時頃、生まれて初めて40センチ級の大きなチヌを釣り上げました。
午前3時前頃から眠くて、仕方なくなりました。
満潮になると、帰れなくなって、しかも水没する発電所の排水溝の
コンクリートブロックの上で釣っていたのですが、
うとうと、すると、だれかが後ろから、右の肩を「とんとん・・・」と叩きます。
夜が明けるまで、それは繰り返されました。
うとうと・・・とんとん
うとうと・・・とんとん
何度も、何度も・・でも、その時は怖いとも、不思議とも感じませんでした。
夜が明けて、ホントに釣り人が来て「僕、釣れた?」と声をかけられた時に、
自分は何していたんだろう・・・とぞーっとしました。
満潮になる前に移動しましたが、
海の中につけた生かしておいたはずのチヌはいなくなっていました。

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今は綺麗な自然公園がありますが、その当時は何もない山奥、
そこから近道をして温泉街に出る川沿いの細い山道があります。
離合困難で、川が右を流れる曲がりくねった道,!
ガードレールも街灯もなんかももちろんありません。
深夜、その道を走っていると・・・運転者のKさん、そして助手席、二人とも一緒に
「わっ」と声をあげました。
バックミラ〜・・・ルームミラー、左右のサイドミラ〜、
三つとも、青白い女性の顔がうつっていました。
その時は、スリップして、川に落ちる事、考えもせず、車、ぶっ飛ばして逃げようとしました。
でも、顔は消えません。ほんとに必死で車、飛ばしました。
あとで考えると・・・
それで川にでも転落事故してたら、奴の思うつぼだったのかもしれません。
いくつかめの急カーブ、曲がったとこで・・・その顔はふっと消えました。


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トイレのだれかさん

うちの職場での出来事です。
築後30年以上たっていると思うのですが、トイレが建物の外にあります。
そのトイレ、改築はしてありますが、床のリノリュームが浮きぎみで、
大便所の方にはいると、ピキピキッて音がします。
昨年の夏だったかな。事情があって、職場に4日間くらい泊まりました。
夜の一時をすぎて一人でそのトイレに行くと、だれもいないはずなのに、
大便所の床がきしむのです。そして、水を流す音・・・
1日目は、別のグループも泊まっていたので、だれか入っているのかな??と思っていました。
2日目、σ(^^)達二人しかいないはずなのに、同じ現象が・・・・、
思い切って、ドア、全部開けてみましたが、やはり誰もいません。
3日目、気持ち悪かったので、午前1時前、トイレに行きたくなったときに、
一緒に泊まっていた相棒を起こして、連れてトイレに行きました。
・・・・ところが、なにも起きません。
「なんだ。なにもないぢゃないですか」と言って、相棒が一歩便所を出た瞬間・・・
ピキッピキッ・・・ジャ〜
相棒も、音を聞いて、蒼ざめていました。
次の日の日中、霊感があるというリキちゃんがその話を聞いて、
大便所のドア、片っ端から開けて「わるさするなよ〜」と、怒鳴って回りました。
4日目、トイレでは、何も起きませんでした。


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口 笛

九州の南端、枕崎の南西、約200Kmの東シナ海上に、
「草垣群島」と呼ばれる数十の群島があります。
絶海の孤島群で付近の水深は一気に浅くなるため、波や潮流が複雑で、
昔は船の遭難が絶えなかったところだそうです。
草垣群島最東端で、群島中最も大きくて灯台のある島が1番瀬と呼ばれ、
すぐ南に数十メートルほどのちっちゃな2番瀬があります。
その2番瀬で夜釣りをしていた時の事です。
私とO氏は真ん中の大岩の西側で、F氏は一人で東側で釣っていました。
夜中の2時すぎに、「ひゅー、ひゅー、ぴーっ」と口笛の音が聞こえます。
何度も聴こえます。
あまりしつこいので、O氏も私もちょっとイラつき気味。でも岩を回って
文句言いに言ったり、大声で文句言うようなことではないし・・・
翌朝、O氏が「あんたぁ、夜釣りの時に口笛なんかふきんさんなや」とF氏に一言
F氏「わしゃあ、口笛なんかふいとらんよね。第一、口笛よう吹かんよ!」
ぢゃあ、いったいだれが吹いてたの?


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すすり泣く子守唄

広島から浜田に向かう道路。周りは真っ暗な山林。
広島県芸北町の峠道に自動販売機コーナーがありました。
朝3時、釣りの途中、同級生のKは助手席で熟睡です。
眠気覚ましにコーヒーを買おうと、その自動販売機コーナーによりました。
すぐ横にガラス戸のちっちゃな小屋があり、中から、ラジオかテレビの音が聞こえます。
管理人さんがいるのかなと思って、ちょっと覗きましたが、中は真っ暗。
どうもテレビの音ではないようです。
良く、聴いてみると女の人の声のようです
子守唄のようなものを口ずさんだかと思うと、その声がすすり泣きに変わります。
しかも、その声は小屋の中からではなく・・・裏の山林の中から聴こえてきていたのです。
飲み物を買わずに、車に飛び乗り、急発進!
隣のKが目を覚まし「何、あせっとんや」・・・と怪訝そうに声をかけました。



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